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手嶋浩己氏と新しい場所について考えてみました

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GW前にひとつのトラックバックを貰ってから、ずっといろいろな事を考えている。
マーケティング&コミュニケーションの未来、広告代理店のビジネス、新しい働き方、新しい組織。トラックバックの主は、最近㈱博報堂を後にして新しいビジネスを創造しようとしている人。僕が会社を離れた頃、この人は会社で活躍をしていたのだろう。

広告代理店という業態が効果的であった時代は1980年代を最後に終焉した。(少なくとも僕個人はそう認識している)爛熟期の日本経済は、ライフスタイル、商品、スペース等々、おそらく後の世から見たら面白いものをたくさん産み出した。その一翼を担っていたのは広告代理店であり、そこには多種多様な才能が集結していた。しかし1990年代以降の十余年で広告代理店はこうした人的資源を利用した新しいビジネスに移行することに成功していない。現在も苦闘中と言っていいだろう。その最大の問題点は人材を多く抱えそれを活かした人本主義的ビジネスの展開ではなく、あくまでもメディアの利権維持を第一義に考える装置産業の道を選んだことにある。

装置産業は生産物が同じ価格で受容されればこそ効率的である。しかし今、マスプロ的なマスコミュニケーション戦略の価格は下落傾向にある。多様化した生活者の嗜好、受容される商品の価値の在り方も多様。更に多様化したメディアを駆使してなされるコミュニケーションもまた実に多様。こうした中で、マーケティング&コミュニケーション戦略は当然カスタムメイドであることを求められる。そんなカスタムメイドの戦略はプロフェッショナルな人材でなければ構築することも提供することも困難なのだ。
今、そうした人材は大きな組織を離れ流動化している。プロフェッショナルな個々人は機能していくことだろう。だが「かつて機能していた組織ほどには機能しない」というのもまた一面の真実として指摘できるのではないだろうか。バラバラになったプロフェッショナルを繋ぎ合わせて「星座(C:山本直人氏)」にしたい。そんな想いが才連をはじめとする新しい働き方の呼びかけに繋がってきた。
そんなときに今回のようなトラックバックをもらい、僕は素直に嬉しく思ったのだ。ウェブログの主tessy氏は「生業」という一文の中で以下のように書いている。

一つ言及すれば、umino氏にしても、可士和氏にしても、母体となる広告会社
が無ければ、生まれなかったであろう才能であることには違いない。
だから、彼らの社会的責任としては、自分の会社や事務所でも、新しい後輩を
育てていく、ということがあるのかもしれない。umino氏の会社も、何人か若者
が入社しているようだ。

自分がいた場所を否定する代わりに、自分がその代わりとなる場所を作ること、
そして、社会的に再生産できうる体制を作っていくこと。
これは考えていただけに痛い指摘だった。呼びかけるのは比較的簡単。しかし新しい場所を用意し、人を雇用し、自らの思いを胸に社会に貢献できる仕組みを自らの手で作り出すこと。それは容易なことではない。それでも僕はやはり、こう宣言したい。tessyさん、いつか必ず新しい場所を創り出しますよ、と。

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