NO IMAGE

日本人の倫理観を初めて調査してみました

NO IMAGE

過去数回、企画趣旨や経緯を紹介してきた「日本人の倫理意識を俯瞰する」プロジェクトがほぼ終了した。

このプロジェクトは、ともすれば掛け声やその必要性の指摘に留まる「倫理観」についての言説を整理し、またそうした言説を交わらせるためのフィールドを作ることをひとつの目的と設定していた。その点については十分目的を達することができたものと思う。当然詳細について書くことはできないが、今回のプロジェクトで明らかになったのは概ね以下のようなポイントである。
①日本人の倫理観(共感と実践)の年代別の推移
②日本人に失われつつある倫理観の特徴
③年代を問わず維持保存されている倫理観の特徴
④倫理意識における二極分化傾向
⑤倫理意識の再構築のドライバー(仮説)

①では、高い倫理意識と実践に特徴があるのは60代までであることが明確になった。50代以降、倫理意識は急激に低下、毀損されていく。その原因については今後の考察に負うが、おそらくは戦後の教育が大きく影響していることが予想される。
②においては、他者を信じるという意味での「信」や、祖先や神仏などへの「畏敬」が大きく毀損してきている点が指摘できる。
③では、物を大切に、礼儀を重んじ、父母を敬い、生命を尊ぶ、などの項目が保存されていることが明らかとなった。(ほっと一安心というところか)
④学歴格差、収入格差、希望格差に続き、倫理格差の傾向も見て取れる。すべてにおいて二極化が進んでいる。
⑤倫理や道徳が共同体に根ざしたものである以上、共同体への意識付け或いは動機付けと併行して倫理観の再構築は行われるべきと思われる。その方向性と具体的な施策アイデアについては今後考察を深めていく予定。当社なりの結論は既にできている。このアイデアはおそらく国家レベルで採択され、実施されるべきものと思われる。必要な時期に然るべき方法で、倫理研究所として行政への提言を行っていきたい。
社団法人倫理研究所からは、この調査研究に対し一定の評価を頂いた。今後、客員研究員等の形として日本人の倫理観に留まらず国際比較視点の持ち込みなど、更なる研究を続けていけることになりそう。本来、最近議論されている国連の常任理事国入りなども、こうした日本独自の倫理観とあわせて推進できれば、もっと国際社会での日本のポジションを有益なものとできるはずである。こうした思索の機会を与えて頂いた丸山敏秋理事長に深く感謝したい。

NO IMAGE
最新情報をチェックしよう!