ガルブレイスの論と仕事について考えてみます

ガルブレイスの論と仕事について考えてみます

P.F.Drucker博士に続き、米国を代表する知識人の一人がまた逝去された。
まずは合掌したい。

『不確実性の時代』が世に出たのは1977年。その約10年後、社会人になりたての私の記憶に強く刻まれた著作のひとつである。ケインジアンの代表格であり、また熱心な民主党支持者であったガルブレイス。新自由主義の台頭に対し強い懸念を示していた。彼の最後の指摘は『悪意なき欺瞞』に色濃い。2004年10月のエントリーで私が書いたように、彼は軍産複合体が「公」を装い世界を支配する構造を危惧していたのである。ケインジアンである彼が理想としたのは、もっと適切な「公」の姿だったろう。翻って日本。ケインズ的な論調は旧勢力として退けられ、世界を混乱に陥れた「神の見えざる手」を妄信する一周遅れの世界観が巷間に渦巻いている。日本を愛したガルブレイス。ガルブレイスに愛された日本。そこには彼にとって理想的な「公」の姿があったのではなかろうか。市場主義万能論の欺瞞について、私たちは今一度考える必要があるのではなかろうか。

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